燃料電池搭載家電 パソコンなど

「燃料電池搭載家電」の登場は目前!

 電池の原型はすでに紀元前に作られていたという説もありますが、時代の移り変わりと共にその姿かたちを変えてきました。ユーザーの利便性、そしてエコロジーを考えるうえで当然の進化と言えます。そして今、家電用の電池も、「リチウムイオン電池」から「燃料電池」へと世代交代を迎えようとしているのです。


家電用バッテリーの現状は?

 現在、ほとんどのノートパソコンがリチウムイオン電池を採用しています。ハイパワーで低温にも強いリチウムイオンですが、残念ながらメーカーが「消耗品」と明言しているように、寿命は意外と短い物なのです。1年で蓄電量が25%減ると言うデータもありますので、「2年が交換の目安」と言われるのも妥当でしょう。交換用バッテリーは1万円前後、この定期的な出費は快適にPCを使うためにどうしても必要になります。
 さて、現在開発中のPC用燃料電池はと言うと、これは内蔵ではなく外付けタイプの物をイメージされていますが、実売価格や詳細なスペックはまだ発表されていません。まだ実用化に向けての技術が確立されたばかりのPC用燃料電池が、何故ここまで期待されているのでしょうか。


燃料電池の優位性は?

電源不要

 開発中の燃料電池は、カートリッジにメタノールを補給する事で発電します。ですから、もう外出先でコンセントを探す必要はなくなります。


長寿命

 燃料電池は自然放電が少なく劣化も少ないため、10年程度の寿命が想定されています。こうなってくるとPC本体より長持ちするケースが多いでしょうから、もう消耗品ではありません。経済的にはもちろん、長く使い続けられるという事ですからとてもエコロジーです。


軽量化

 今後、燃料電池の開発がさらに進めば、「リチウムイオン電池の47gを大幅に下回る、18gという軽量化を実現」できるとシャープは発表しています。内蔵バッテリーと違って必要のない時は取り外せますから、ノートPC本体の軽量化にも貢献してくれるでしょう。